インプラント
歯を失ってしまう原因には、虫歯や歯周病、事故などがありますが、歯を失ったまま放置してしまうと歯列に空間が出来てしまいます。人間の歯は一生動き続けるといわれていますので、特に空いている部分の両隣や上下で接する歯の並びが乱れてきます。ガタガタの状態になってしまうと見た目がよくないだけでなく口内環境がわるくなってしまいますので、元の状態に戻すことになります。
これまで行なわれている治療法には、「ブリッジ」や「入れ歯」があります。ブリッジは両隣の歯を削って義歯を支えます。入れ歯は食べ物が挟まりやすかったり取り外しが面倒だったり見た目が気になったりというストレスを感じる方もいらっしゃいます。
それらの欠点をカバーする新たな治療法として確立されたのがインプラントです。インプラントとは人工の歯根のこと。顎の骨に人体と馴染みのよいチタン製の人工歯根を埋め込み、それに人工歯を固定します。取り外しの手間もなく、噛む力も天然歯と同程度、見た目もきれいにそろい、他の健康な歯にも影響がないなど、多くのメリットがあります。顎の骨など一人ひとりのお口の状態によってインプラントが出来るか出来ないかの判断は変わりますが、より自然な口元を目指したい方にお勧めしています。
インプラントとは?
インプラント(人工歯根)とは虫歯、歯周病、事故など様々な要因により歯を失った場合、そのままの状態で放置しておくと、他の歯(両隣や上下の歯)の歯列を乱してしまい、いわゆる ”ガタガタ” の状態になってしまいます。
そこで、もとの噛める状態に戻す方法として、従来の治療法としては「ブリッジ」や「義歯(入れ歯)」などがありますが、「ブリッジでは隣り合った歯 を削らないといけない」という欠点があり、「義歯(入れ歯)」だと物がつまりやすくなったり取り外しの手間や見た目の問題など様々な欠点があります。
しかし、インプラント治療とは直接、歯茎の骨に人工の歯根を埋め込みますので取り外しの手間もなく、以前のままのような状態に戻るわけです。
当院の歯科用CTについて
コンピュータを駆使し、断層写真を撮ることができます。歯科用CTとは歯科に特化したCT装置で立ったまま、もしくは座ったままでの撮影が可能となり、撮影時間も短く10秒ほどで済むのが特徴です。被爆線量が医療用CTの1/8であるところも違いのひとつです。
当院では、最新型歯科用CTを導入し、正確性と安全性にこだわった治療を行っております。
従来の治療法との違い
従来の治療法 | インプラント | |
---|---|---|
1本歯がない場合 |
義歯を支えるために両隣の歯を削って支えにします。 |
抜けたところにのみインプラントを埋め込みます。 |
複数本ない場合(奥歯) |
入れ歯を支える金属製のフックに違和感があったり、引っかけて支えている歯を痛めたりする可能性があります。 |
必要な本数のみインプラントを埋め込みます。固定用の金具は表に出ないため、違和感は特にありません。 |
歯がない場合(全体) |
入れ歯になりますが、口の中でずれることもあり、食事や会話に不便を感じる人も多いようです。 |
すべてインプラントで噛む力を取り戻すことができます。顎の骨に固定するのでずれることはありません。 |
治療例
治療例
術前
左下の奥歯2本が無い状態でした。
術後
歯のなかった部位にインプラントを2本入れて、
入歯ではなく固定式の歯にしました。
術前
左下の奥歯2本が無い状態でした。
術後
歯のなかった部位にインプラントを2本入れて、入歯ではなく固定式の歯にしました。
インプラント治療の流れ
1初診
口腔内の状態を確認し、インプラントが可能かを判断
2精密検査と治療計画
詳しい検査。写真や模型をもとに、インプラントが必要な本数や治療費の見積もり、手術内容を説明
3一次手術
インプラントを埋め込む手術施行。局所麻酔で行なうため入院不要。
4治癒期間
3~6ヶ月ほど時間を置く。そうすることでインプラントと骨がしっかり結合し、固定される。必要に応じて仮の歯を入れることもある
5二次手術
インプラントにアバットと呼ばれる土台をつけ、仮の歯を入れる。歯茎の腫れが治まるまで1~6週間ほど時間を置く
6人工歯の製作
歯茎の型をとり人工の歯を作り、インプラントに被せて固定
7メンテナンスと定期検診
インプラントを良い状態で保つために、天然歯と同様にお手入れ。普段の歯磨き時にはフロスや歯間ブラシも使って丁寧にケアしましょう。また、半年に一度は来院いただき、歯肉の状態や正しく噛めているかをチェックします。
リカバリーについて
当院はセカンドオピニオンとして、他のクリニックで受けたインプラントのご相談にのることも可能。何なりと遠慮なくお聞かせください。
治療費の目安
検査(CT撮影、模型診査等) | 15,000円 |
---|---|
インプラント本体(1本)・・手術料、手術用器具代込 ※1 | 230,000円 |
前歯部インプラント審美治療加算 | 100,000円~ |
ポスト(土台/金属) | 50,000円 |
ポスト(土台/ジルコニア) | 60,000円 |
インプラント用の仮歯 | 10,000円~ |
インプラント用の人工歯 | 100,000円~ |
ソケットプリザベーション(歯を抜くのと同時に骨を作る手術) | 50,000円~ |
GBR(骨をつくる手術) | 100,000円~ |
サイナスリフト(上顎の骨を作る手術) | 200,000円~ |
※1 歯が無くなった部位に、人工の歯根を埋め込みます。
※状況によっても変わりますが、おおよそ1本35万円~です。
インプラントのQ&A
インプラントの素材は何ですか?
インプラントは、体の中で非常に安定した素材であるチタンで出来ており、骨とのなじみをさらによくするために表面処理が施されています。
チタンは人工関節などさまざまな分野で使用され、生体親和性の高い材料として世界で認められています。
インプラント治療を誰でも受けることができますか?
年齢の上限はありませんが骨の成長がほぼ終了する16歳ぐらいから治療を受けることができます。
ただし、心臓病や糖尿病などの持病がある人や、妊娠中の人などは受けられない場合があります。
また、顎の骨の状態によっても受けられない場合があります。いずれの場合も事前に歯科医師とよくご相談ください。
インプラント手術に伴う痛みは?
インプラント手術は局所麻酔下で行いますので、ほとんど痛みはありません。
インプラントの埋込手術の時間は、30分~120分です。
治療費はどの程度かかりますか?
このページの「治療費の目安」をご覧ください。インプラント治療は、自由診療扱い(自費)となっていますので、保険が適用されません。
実際の治療費はインプラントの種類や本数、かぶせる人工歯の材質などによって異なりますので、詳しくは歯科医師とよくご相談ください。
インプラントはどのくらいもちますか?また、お手入れは?
インプラント自体は生体となじみの良いチタンでできています。
長持ちをさせるのに重要なことは自分の歯と同じような手入れをすることです。
ブラッシングはもちろん、歯肉の健康状態や正しい噛み合わせのチェックをするため、3ヶ月に一度の定期健診を受けてください。